無線LAN(Wi-fi)のパッケージなどに記載されている、11nや11acと表示されていたり、2.4GHzや5GHzと表示されていたりして、これらが何を表しどういう意味があるのか判りずらかったりします。
これらの11nや11acは、無線LANの通信規格を表し、2.4GHzや5GHzはその通信規格が利用している周波数帯を表しています。そして、最近新しく11acや11axという規格が登場しました。
無線LANに接続する子機も通信規格に対応していないと、その通信規格を利用した無線LAN接続は出来ませんが、対応した通信規格で接続していても無線LANの電波が届きにくいといった現象が発生してしまいます。
そこで、無線LAN(Wi-fi)の通信規格7種(11nや11ac、11ad、11axなど)を解説します。
無線LAN(Wi-fi)の通信規格6種
無線LANの通信規格は、正式にIEEE802.11nやIEEE802.11acとなっています。それを略して、11nや11acと表しています。そして、この通信規格によって無線LAN接続時の最大通信速度や利用する周波数帯が決まります。
無線LANの通信規格毎の周波数帯と通信最大速度
無線LAN通信規格 | 周波数帯 | 通信最大速度 |
11ax | 5GHz/2.4GHz | 9.6Gbps |
11ad | 60GHz帯 | 6.7Gbps |
11ac | 5GHz帯 | 6.93Gbps |
11n | 2.4GHz帯/5GHz帯 | 300Mbps |
11a | 5GHz帯 | 54Mbps |
11g | 2.4GHz帯 | 54Mbps |
11b | 2.4GHz帯 | 11Mpbs |
表の上側が通信速度が一番早い通信規格で、表の下に行くほど通信速度が遅くなります。
利用周波数帯の特徴
無線LANの通信規格で利用する周波数帯によって、電波干渉の受けやすさや電波の届きやすさなどに特徴があります。
周波数帯 | 特徴 | 利用している無線LAN通信規格 |
60GHz帯 |
|
11ad |
5GHz帯 |
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11ax 11ac 11n 11a |
2.4GHz帯 |
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11ax 11n 11g 11b |
無線LANの通信最大速度を決める要因
無線LANの通信規格によって、最大通信速度は決まってきますが、実際の通信速度に影響を与えるのは、電波を飛ばすための搭載アンテナ数が大きく影響してきます。
無線LAN親機側がアンテナが3本搭載されていても、子機側にアンテナが2本しか搭載されていなければ、使用するアンテナは2本(少ない方のアンテナに速度制限されます)になります。
無線LANの通信規格表示から世代を表す表示に変わる事に
2018年12月に、Wi-Fi規格団体の「Wi-Fi Alliance」が、今後、Wi-Fiの通信規格を表す名称を世代数を表す名称に変更する事を発表しました。
これにより、Wi-Fiの通信規格が分かりやすくなりそうです。
ただし、今現在(2019年2月現在)では、販売されているWi-Fiルーターなどに分かりやすい表示は、まだありません。
どのように無線LANの通信規格を選べばいいのか
パソコンやスマホで動画を見る場合
動画をストリーミング配信で鑑賞する場合には、通信速度が速い規格で接続した方がストレス無く鑑賞出来るでしょう。
周波数帯が5GHz帯の通信規格が通信速度が速いので、ストレス無く観たり出来きます。11ac、11nによる接続がオススメです。
SNSのチェックやネット検索程度の場合
これらの場合は、通信速度が速い必要が無い場合がほとんどなので、逆に無線LANの電波到達距離を優先した方がいいかもしれません。
そこで、これらの場合には通信規格が11nで接続した方がいいかもしれません。
最新の11ax規格搭載の無線LAN親機
最新規格である11axを利用出来る無線LAN親機です。まだ出始めた規格のため、価格は高いですが通信速度や電波到達距離などにとても定評があります。
3階建て/マンション: 4LDK、利用人数: 6人
接続推奨台数:36台
まとめ
無線LAN(Wi-fi)親機を購入しようと思うと、パッケージに11acや11nなどの表記がされています。これらは、その無線LAN親機が対応している通信規格を表示しています。
通信規格によって、電波の到達距離や電波干渉、つながりやすさ・通信速度に違いがあります。また、無線LANに接続する子機側もこの通信規格に対応している必要があります。
最終更新日:2019/11/20
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