パソコンを使用している時の不意の停電は、自分にとって一番恐ろしい瞬間です。停電が起こると作業途中のデータが消えたり、最悪の場合パソコン自体がクラッシュする事もあります。
ノートパソコンの場合は、内蔵電池が備えられているのでその点は安心ですが、デスクトップパソコンを使っている場合、その不意の停電に備えるためにはUPS(無停電電源装置)が欠かせません。
ただ、UPSが必要といっても色々な種類があり、どれを選んでいいのか迷ってしまうのでは。特にWindows10/11のデスクトップパソコン用のUPSを選ぶさいには、注意した方がいい事もあります。
そこで、Windows10/11デスクトップパソコン用UPSの選び方や、おすすめUPSを3つ紹介します。
Windows10/11デスクトップパソコン用UPSの選び方
UPSの出力波形方式は「矩形波」と「正弦波」の2種類
UPS(無停電電源装置)には、出力波形の違う「正弦波」と「矩形波」の2つがあります。「矩形波」方式を採用しているUPSは、テーブルタップタイプの物が多く価格が安い特長がありますが、「正弦波」方式しか接続出来ない機器も多いので、その点は注意が必要です。
逆に、「正弦波」方式を採用しているUPSは、安くても15,000円程度からと比較的高価になってきますが、多くの機器が接続出来るので迷ってしまうなら「正弦波」方式のUPSを選択した方が間違いは無いでしょう。
Windows10/11デスクトップパソコン用のUPSなら正弦波方式
- Windows10/11のデスクトップパソコンを接続するUPSを探す場合、出力波形方式が「正弦波」の物から選択する必要があります。
- 理由としては、デスクトップパソコンで使用されている電源ユニットには、PFC(力率改善回路)を内蔵しており「正弦波」の電源入力を前提として作られているからです。
もし、「矩形波」方式のUPSに接続すると上手く動作しなかったり、最悪の場合、電源ユニット自体が故障する事もあります。
ちなみに、モーター駆動の機器なども「正弦波」方式のUPSを選択しなければならないので、NASなどを接続する予定なら、当然「正弦波」方式のUPSである必要があります。
UPSのコンセントが全てバックアップコンセントとは限らない
UPSのコンセント数が仕様等に記載されていますが、そのコンセントが全てバックアップ用のコンセントでは無い事は、覚えておいて下さい。
停電時に電力供給するコンセント部分には、「バックアップ」などの文字が刻印されているので、停電時に電力供給させたい機器は必ず、「バックアップ」コンセントに接続しなければ意味が無いです。
自分で内蔵バッテリー交換出来るタイプがおすすめ
UPSに内蔵されているバッテリーは、使い方次第で大きくバックアップ(電力供給)出来る時間が変わってきます。要するに、内蔵バッテリーの劣化具合でバックアップ出来る時間が変わってしまいます。
内蔵バッテリーが劣化したからと言って、UPS本体ごと買い直していたら定期的に結構な金額が掛かってしまいます。そこで、内蔵バッテリーを交換出来るタイプのUPSを購入する事をオススメします。
実際、UPSの内蔵バッテリー交換作業は、非常に簡単な事が多いです。
UPSの内蔵バッテリーが劣化した場合、できれば自分で交換するようにするとランニングコストも抑える事が出来ます。
UPSのバックアップ時間は、Windows10をシャットダウンするための時間
UPSをパソコンに接続すると、もし停電が起きてもパソコン自体が電源断する事は無く、停電中に常時パソコンが使用出来ると勘違いしている方もいます。
UPSによる電力供給は、あくまでも停電が起きた時に突然電源断になり、パソコン自体に障害が起きないようにするためです。もし、パソコン作業をしている部屋等で停電が起こったら、安全にWindows10をシャットダウン出来る時間を確保するためと考えておく必要があります。
おすすめ正弦波のUPS(無停電電源装置)
上記、Windows10/11デスクトップパソコン用UPSの選び方を踏まえて、おすすめのUPSを3機種紹介します。
オムロン BW55T
仕様
運転方式 | 常時商用 |
バックアップ時間 | 3.6分以上 |
入力電圧 | 95~108 V |
対応入力周波数 | 50/60 Hz |
出力容量 | 550 VA/340W |
出力コンセント数 | 4 個 |
充電時間 | 12 時間 |
期待寿命 | 1.7~5年 |
幅x高さx奥行 | 90x165x291 mm |
重量 | 4.5 kg |
保証期間 | 3年(バッテリ3年間無償提供サービス) |
メーカー公式サイト オムロン BW55T
特長
日本メーカーのオムロンが販売しているUPSで、UPSの状態がひと目でわかるLCDが搭載されています。接続するパソコンへ停電状態を伝えるUSBも搭載しているので、停電時には安全にシャットダウンする事が出来ます。
販売されているUPS全体を通して、非常に人気上位機種です。自分でバッテリー交換をした後のバッテリー廃棄自体も、オムロンが引き取り廃棄してくれるので購入後のアフター面でも非常にオススメのUPSと言えます。
APC BR550S-JP
仕様
運転方式 | ラインインタラクティブ |
バックアップ時間 | 2.9分以上 |
入力電圧 | 82~123 V |
対応入力周波数 | 50/60 Hz |
出力容量 | 550 VA |
出力コンセント数 | 6 個 |
充電時間 | 12 時間 |
期待寿命 | 4~5年 |
幅x高さx奥行 | 91x190x310 mm |
重量 | 7 kg |
保証期間 | 3年 |
メーカー公式サイト APC BR550S-JP
特長
APC製のUPSで、「瞬断に強い」と言われるラインインタラクティブの運転方式です。付属ソフトの「PowerChute Personal Edition」で、UPS自体の詳細な設定とモニタリング可能なのも魅力です。
こちらも人気上位機種なので、買って間違いのないUPSと言えます。
サイバーパワー CPJ500
仕様
運転方式 | 常時商用 |
バックアップ時間 | 3.5分以上 |
入力電圧 | 82~123 V |
対応入力周波数 | 50/60 Hz |
出力容量 | 500 VA |
出力コンセント数 | 6 個 |
充電時間 | 8 時間 |
期待寿命 | 5年 |
幅x高さx奥行 | 92x167x278 mm |
重量 | 4.1 kg |
保証期間 | 3年 |
メーカー公式サイト サイバーパワー CPJ500
特長
サイバーパワーのUPSで、先程までの製品と比べると若干サイズが小さいです。当然、本体にはUPSの状態を示すLED等が搭載されているので、大きな違いは無く販売価格が若干安いのも魅力的です。
UPS本体重量が、先程までの製品と比べると軽いのも一つの特長です。
UPS選び方とおすすめ3選のまとめ
パソコン作業をしている時の不意の停電は、自分にとって一番恐ろしい瞬間です。不意の停電により、パソコンに深刻なダメージを与える前にUPS(無停電電源装置)を設置して、停電対策をしていると安心してパソコン作業が出来ます。
特にWindows10/11のデスクトップパソコンを使用している方は、「正弦波」方式のUPSを選択する事が必須と言えます。最低その点だけは間違わないようにしたら、後は好みのバックアップ時間が期待出来るUPSを選択したらいいです。
最終更新日:2021/10/27
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