NVIDIAのPascalアーキテクチャのゲーミングエントリーモデルのグラフィックコアである「GTX1050Ti」。そのグラフィックスコアを搭載した、ASUSの「PH-GTX1050TI-4G」。
購入者の評価も非常に高く、省電力設計となっており補助電源を必要としないので、導入にあたり他のグラフィックボードと比べて敷居が低いのも特長です。そんな、ASUSの「PH-GTX1050TI-4G」のレビューです。
ASUS PH GTX 1050Ti 4Gのレビュー
基板への部品取り付けを機械で完全自動化することで究極の精度を実現
スペック
グラフィックスコア | NVIDIA GeForce GTX 1050 TI |
バスインターフェイス | PCI Express(3.0) x 16 |
コアクロック | 1,290MHz |
コアクロック(GPU Boost時) | 1,392MHz |
CUDAコア数 | 768 |
OpenGL | OpenGL 4.5 |
ビデオメモリ | GDDR5 4,096MB |
メモリスピード | 7Gbps |
メモリバス | 128bit |
映像出力 | HDMI 2.0b x 1 /DisplayPort 1.4 x 1 /DVI x 1 ※デジタル出力はHDCPに対応 |
解像度 | デジタル出力 7,680 x 4,320 |
補助電源コネクタ | なし |
ボードサイズ | W192mm x D111mm x H37mm |
専有PCIスロット | 取付には2スロット分のスペースが必要 |
推奨電源容量 | 300W以上 |
外観
従来比2倍の長寿命を実現した「デュアルボールベアリングファン」が目立つグラフィックボードです。ファンの奥には、シルバーのヒートシンクが見えます。
バックプレートは装着されていないのと、グラフィックボード自体の大きさもそれ程大きくないので重量(544g)は軽めです。
映像出力端子部分
ディスプレイポートは、「Display Port 1.4」を1つ装備。
ちなみに、ディスプレイポートはその規格上、8K@60Hzや4K@120Hzの映像出力 HDRに対応し、最大解像度で7,680 × 4,320 @60Hzまで対応しています。
HDMIポートは、「HDMI2.0b」を1つ装備。
HDMI2.0bは、4K@60Hzの映像出力、HDRに対応し、横長の変則アスペクト比モニタにも対応しており、最大解像度で3,840 × 2,160 @60Hzまで対応しています。
DVI端子を1つ装備。
古めのモニターに搭載されているDVI端子が搭載されているので、古いモニタにも変換器を使わずに映像出力が可能です。
PH-GTX1050TIに搭載されている3つの映像出力端子を全てを利用すると、最大3画面までのマルチモニター環境がこのビデオカード一つで構築出来ます。
静音性
PH-GTX1050TIは、セミファンレスではないので、低負荷時でもファンが遅く回転し続けています(大体1,200RPM程度)。
しかし、非常に静音性が高いファンになっているので、パソコンケースをデスク上に設置している状態でもファンの回転音が耳障りになる事は無いです。どちらかと言えば、パソコンケースファンの音の方が煩く感じる場面があります。
PH-GTX1050TIのベンチマーク結果
PH-GTX1050TIの性能評価として、ベンチマークソフトの結果を記載していきます。
ベンチマークを測定するPCの環境は、下記の通りです。
CPU | intel i5-7500@3.40GHz |
マザーボード | ASUS ROG STRIX B250I mini-ITX |
メモリー | 16GB(DDR4 2400 8GB x 2) |
SSD | Samsung SSD 250GB 960 EVO M.2 Type2280 |
OS | Windows10 Home (バージョン Fall Creators Update) |
ファイナルファンタジー15 Windows Editionのベンチマーク
2018年3月7日に販売される予定のファイナルファンタジー15 Windows Edition。必要動作環境に記載されているグラフィックボードには、GTX-1050が記載されています。
PH-GTX1050TIは、GTX-1050の上位製品にあたるグラフィックボードですが、ファイナルファンタジー15 Windows Editionは必要スペックが高いPCゲームになるので、ギリギリ動作可能でしょう。
解像度:フルHD 品質:標準品質 フルスクリーンの場合
フルHDで品質を標準品質にした場合のベンチマーク結果です。スコアは、3920で評価は「普通」と表示されました。
解像度:フルHD 品質:高品質 フルスクリーンの場合
今度は、フルHDで品質を高品質にした状態でのベンチマーク結果です。スコアは、2687で評価は「やや重い」と表示されています。
確かに計測中、若干もたつく部分がありましたが、まったく遊べないような感じではありませんでした。
解像度:4K 品質:最軽量 フルスクリーンの場合
最後に、4Kで品質を軽量品質にした場合のベンチマーク結果です。スコアは、1977で評価は「動作困難」と表示されました。
確かに、かなり映像にもたつきが見られたので、PH-GTX1050TIで「ファイナルファンタジー15 Windows Editon」を遊ぶ場合には、解像度に関してはフルHDまででしょう。
それでも、補助電源を必要としないので手軽にファイナルファンタジー15 Windows Editionを遊んでみたいなら、PH-GTX1050TIは十分選択肢に入るグラフィックボードです。
もちろん、ヌルヌルで4Kの綺麗な映像で遊びたいなら、上位に位置するグラフィックボードを選択するしかないです。
ベンチマーク時のGPU使用率
ちなみに、ファイナルファンタジー15 Windows Editionのベンチマーク直後のタスクマネージャーのパフォーマンスを見た部分です。
Windows10でタスクマネージャーを起動するには、下記記事を参考にして下さい。
GPUメモリも相当使用しており、GPUの使用率は100%に張り付いている状態です。
GPU使用率が100%状態でのベンチマークで負荷が掛かった状態での温度上昇を見てみましたが、最高でも61℃でベンチマーク測定が終了すると即座に57℃に下がり、しばらくしたらGPUの温度が下がっていきました。
この状態でもファンの音が煩く感じなかったので、PH-GTX1050TIは相当静音性と冷却性が高いグラフィックボードと言えるでしょう。
まとめ
基板への部品取り付けを機械で完全自動化することで究極の精度を実現
補助電源を必要とせず省電力設計でありながら、エントリークラスのグラフィックボードとしては性能も非常に良いPH-GTX1050TI。
ただし、最近ではグラフィックボードの販売価格の上昇が激しいので、販売価格が18,000~23,000円代ならば非常にコストパフォーマンスに優れたグラフィックボードと言えます。
最終更新日:2022/03/22
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