2020年5月27日にIntelから第10世代CPUが発売されましたが、それに伴い第10世代CPU用マザーボードが各社から販売されました。
特に最初販売されるチップセットはオーバークロック可能モデルが多く、第10世代Intel用だとZ490チップセットを搭載したモデルになります。
そのマザーボードメーカーの中でも、ASUS製「ROG STRIX Z490-G GAMING (WI-FI)」を実際に購入したので、早速そのレビューをしてみたいと思います。販売されるフォームファクタではATXマザーが多いですが、MicroATXマザータイプになります。
ASUS製「ROG STRIX Z490-G GAMING (WI-FI)」のレビュー
「ROG STRIX Z490-G GAMING (WI-FI)」の特長
「ROG Strix Z490-G Gaming (Wi-Fi) 」マザーボードは、最新の第10世代インテル® Core™ プロセッサーを最大限に活用するために、電力供給・冷却性能、直感的に操作出来るROGソフトウェアを搭載しています。
マザーボードの性能だけではなく、サイバーパンクにインスパイアされたデザインと鏡面ステンレス調のStrixネームプレート、接続されたAura Sync対応のアドレサブルLEDを制御同期出来るので、見た目にもこだわったマザーボードと言えます。
マザーボードのスペック
製品名 | ROG STRIX Z490-G GAMING(WI-fI) |
メーカー公式サイト | https://www.asus.com/jp/Motherboards/ROG-Strix-Z490-G-Gaming-Wi-Fi/ |
チップセット | Intel Z490 |
ソケット | Intel Socket 1200 |
対応CPU | 10世代 Generation Core™ i9 / i7 / i5 / i3 / Pentium Gold / Celeron |
対応メモリ | DDR4 4600(O.C) / 4500(O.C)/ 4400(O.C) / 4266(O.C) / 4133(O.C) / 4000(O.C) / 3866(O.C) / 3733(O.C) / 3600(O.C) / 3466(O.C) / 3400(O.C) / 3333(O.C) / 3200(O.C) / 3000(O.C) / 2933(O.C) / 2800(O.C) / 2666 / 2400 / 2133 MHz ECC and Non-ECC, Un-buffered × 4スロット 最大128GB |
グラフィック機能 | Intel HD Graphics HDMI1.4×1、DisplayPort1.4×1 HDMI 最大解像度 4096×2160 @24Hz DisplayPort 最大解像度 4096x2304 @60Hz |
拡張スロット | 1× PCIe 3.0×16 スロット 1× PCIe 3.0×4 スロット(×16スロット形状 : SATA6G_5/6ポート使用時は×2で動作) 1× PCIe 3.0×1 スロット |
ストレージ機能 | M.2 スロット (M.2_1、Key M、type 2242/2260/2280/22110 SSD対応、M.2ヒートシンク付き(取り外し可能)、PCIe Gen3×4(32Gb/s)接続をサポート) M.2 スロット (M.2_2、Key M、type 2242/2260/2280 SSD対応、SATA(6Gb/s)もしくはPCIe Gen3×4(32Gb/s)いずれかの接続をサポート : SATA接続時はSATA6G_2ポートと排他仕様あり) SATA 6Gb/s 6ポート |
LAN機能 | I225-V 2.5Gb Ethernet 1ポート |
無線機能 | Intel® Wi-Fi 6 AX201(IEEE 802.11 a/b/g/n/ac/ax) 1024QAM / OFDMA / MU-MIMO対応 外付けアンテナ付属 |
Bluetooth機能 | Bluetooth 5.1 |
オーディオ機能 | ROG SupremeFX S1220A (Realtek) 8CH HD Audio |
USB機能 (リアパネル側) |
USB3.2 Gen2 Type-C ×1 / USB3.2 Gen2 Type-A ×1 / USB3.2 Gen1 Type-A ×4 / USB2.0 Type-A ×2 |
USB機能 (マザーボード上) |
USB3.2 Gen2 Type-C ×1 / USB3.2 Gen2 Type-A ×2 / USB2.0 Type-A ×4 |
ROGシリーズ独自搭載機能 | ROG RAMCache III ROG CPU-Z GameFirst VI Sonic Studio III + Sonic Studio Virtual Mixer Sonic Radar III DTS® Sound Unbound Overwolf Anti-virus software |
独自搭載機能 | Armoury Crate(Aura Creator/Aura Sync) AI Suite 3 TPU EPU Digi+ VRM Xpert 4 Turbo app AI Charger WinRAR UEFI BIOS AI Overclocking Guide ASUS EZ DIY FlexKey |
ケース・パッケージ・同梱物
「ROG STRIX Z490-G GAMING(WI-fI)」の入っているケースは、黒と赤を基調としたROGブランドカラーになっています。
ケースだけでもカッコイイですね。
「ROG STRIX Z490-G GAMING(WI-fI)」のケースを開けると、上段にはマザーボード本体とケーブル類、下段にはドライバDVDや付属のROGステッカーなども同梱しています。
ROG STRIX Z490-G GAMING(WI-fI)の細部画像
CPUソケット部
Intel第10世代CPUが搭載出来る400シリーズのCPUソケットは、LGA1200になっているので前世代迄のCPU形状と互換性はありません。
当然、形状が違うのでCPUソケットに、Intel第10世代CPU以外ははめ込む事は出来ないです。
CPUソケット部周辺
「ROG STRIX Z490-G GAMING(WI-fI)」のCPUソケット部周辺の画像です。左側と上部には、VRMヒートシンクが目立つよう存在しています。
特にZ490チップセットを搭載したマザーボードの場合、一緒に使われるCPUがオーバークロックが出来るCPU(K付き)だったり、コア数の多いCPU、メモリ自体をオーバークロックして使用する事が多いので、このVRM周辺が高温になりがちです。
そこで、このVRMヒートシンクの下には、サーマルパッドが貼られたチョークコイル等がありこれらが冷却効果を高めて、安定的にCPU等へ電力を供給する仕組みになっています。
CPUソケット上部を見ると全てヒートシンクで覆われており、いかに放熱させて冷却効果を高めようとしているかが分かります。
CPUソケット左側も同様に、ヒートシンクで覆われています。また、ROGロゴとSTRIXのネームプレートが刻印されたプレマウンテッドI/Oシールドは、ステンレススチール製でI/Oパネルと一体になっています。
I/Oパネルと一体型になっているので、マザーボードをPCケースに装着する時も簡単に出来るようになっています。このROGロゴとSTRIXの部分はLED発光し、AURA Syncでその光り方を制御出来ます。
I/Oパネル(バックパネル)部分
「ROG STRIX Z490-G GAMING(WI-fI)」のI/Oパネル(バックパネル)部分の画像です。
これだけ豊富なポート類が揃っているので、そうそう困る事は無いのでは。特に、USB BIOS FlashBackボタンは、後々のBIOSアップデート時にマザーボードにCPU・メモリを装着しなくても出来るようになっています。
もし、後々のBIOSアップデートで失敗した時でも、USBにBIOSファームウェアを保存しておき、USB BIOS FlashBackボタンでBIOSアップデートが出来るのは、非常に嬉しい機能と言えます。
メモリスロット
メモリスロットは、DDR4 OC時4600MHz 最大32GB×4スロットで合計最大128GBになっています。最近多い、片側ラッチタイプのメモリスロットです。
CPU電源コネクタ
CPUをオーバークロックしたり出来るようになっているため、「ROG STRIX Z490-G GAMING(WI-fI)」のCPU電源コネクタは、EPS 12V(8ピン)+EPS 12V(4ピン)になっています。
また、コネクタ部分がPROCOOLⅡという金属製のアーマーが備えられて、熱放散を改善するようになっています。
ちなみに、「ROG STRIX Z490-G GAMING(WI-fI)」使用当初EPS 12V(8ピン)だけに接続して使っていましたが、1度だけOS自体がフリーズする現象が出たので、EPS 12V(8ピン)+EPS 12V(4ピン)接続にしてからはそのような事は起きていません。
チップセット部周辺
チップセット部分には、サイバーパンクにインスパイアされたデザインのヒートシンクを搭載しています。
M.2 ソケット周辺
M.2ソケット周辺画像です。一応、M.2ソケットは2つ備えていますが、1つだけヒートシンクを標準装備しています。
このM.2 SSDを装着する場所は、PCIeソケットの下側になるので冷却効果が少し心配です(通常、グラフィックボードをこのPCIeソケットに挿す事が多いので)。
通常のグラフィックボードなら冷却用のファンからのエアフローでM.2のヒートシンクも冷却出来ますが、もし、後方排気用のグラフィックボードを使った時は、このような冷却効果を期待出来なさそうです。
また、もう片方のM.2ソケット部分にSSDを挿して使用するさいには、別途ヒートシンクを用意する必要があります。しかし、一番上段のPCIeソケットにグラフィックボードを挿すと、使用するヒートシンクの厚みを考えないといけないです。
グラフィックボードを使用していると、M.2ソケットのSSD交換をするさいには、一々グラフィックボードを外す必要が出てくるので、個人的にはM.2ソケットを設置する場所を考えて欲しかったです。
実際にM.2 NVME SSD(Sumsung 970 EVO Plus 1TB)を取り付けてSSDの温度を見てみましたが、グラフィックボードを取り付ける前はアイドル時約50℃でしたが、グラフィックボードを取り付けるとアイドル時約45℃に低下しました。
ASUS製Z490マザーボードのUEFI BIOS設定
ASUS製Z490マザーボードのUEFI BIOS設定で、ASUS MultiCore Enhancementはデフォルト状態で「AUTO – Let’s BIOS Optimize」の状態になっています。
Intel Z490チップセット搭載のマザーボードを使用していて、CPUの冷却性能に不安があるなら、ASUS MultiCore Enhancementの項目をDisabledにして運用するといいです。
まとめ
Intelの第10世代CPU対応のそのマザーボードメーカーの中でも、ASUS製「ROG STRIX Z490-G GAMING (WI-FI)」を実際に購入したので、早速そのレビューをしてみたいと思います。販売されるフォームファクタではATXマザーが多いですが、MicroATXマザータイプになります。を実際に購入したので、今回、早速そのレビューをしてみました。
現時点では、フォームファクタがMicroATXのマザーボードはあまり数が少ないので、選択肢は多くありませんが、Z490チップセットを搭載したASUS製「ROG STRIX Z490-G GAMING (WI-FI)」は、その仕様上耐久性も高そうなので長く使っていけそうです。
CPUやメモリのオーバークロックも出来るマザーボードなので、Corei9やi7のCPUならK付き(オーバークロック対応)以外でもメモリのオーバークロックが出来るので、その価値はありそうです。
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